『リンダからルージュへ 
〜この世の最強生物はやっぱり女の子!?〜』

--ユーザー”ARI”さんのテストプレイ記

「発売前に暴プリを遊ぼう!!」体験リポート
平成13年11月22日(木)午後2時〜午後6時
プレイヤー:ARI
ギャラリー:友人のM嬢とA君


■始めに

◆桝田ゲームとの出会い
 桝田ゲーと私との出会いは今から約6年前のことである。
 私は昔からかなり濃い部類のゲーマーで、ゲーム機もメジャーなものからマイナーなものまで色々な機種を、社会人ならではの大人買いでこれでもかと所有していた。
 もちろんゲームも何種類もたくさん遊んだ。
 流行といわれるものは必ず手にして遊んできたと言っても過言ではないかもしれない。
 そしてゲームなんてこんなもんか、としったかぶっていた私に、頭から冷水を浴びせさせるほどのショックを与えてくれたのが桝田ゲーなのである。
 今から約6年前――、今だ20世紀である1995年の初頭、ゲーム史的には次世 代ゲーム機と言われたプレイステーションやサターンにすべてのゲームが移行しようとしていた頃、私はある雑誌で一つのゲームに大変に興味をそそられた。
 その雑誌とは「電撃PCエンジン」そしてゲームのタイトルは「リンダキューブ」である。
 アニメ絵路線とは程遠い個性的でポップな絵柄のキャラクター、グロテスクで可愛げの欠片も無い動物(モンスター)達のデザイン、そしてストーリーのはし はしに漂うエロスとバイオレンスをミックスした終末的な匂いに、それまでのゲームには無いただならぬものを感じた私は、このソフトの発売日を指折り楽しみ に数えるようになる。
 もちろん予約して発売日に手に入れ、その日のうちにひたすらサルのように遊んだ。
 そしてリンダキューブは私の期待を裏切らない、とんでもない面白さを秘めたゲームであった。
 本来ならもっと高く評価され、大評判を呼んでよい実力を持つはずのこのソフトは、不運なことに、当時PCエンジンがもうほとんど市場から無くなりかけて いた時期の発売だったため、そのシステムやストーリーの完成度とは裏腹に、知る人ぞ知るゲームという位置で終わってしまった(PCエンジン版初期ロットの バグの件はあ?
 とか、後からプレステ版もサターン版も出たじゃん、という話はここでは置いておく)。
 そして私の心には、一人のゲームクリエイターの名前が深く刻まれたのである。
 『桝田省治』
 こんなに完成されたシステムを考え、危なげかつ怪しげで絶妙なシナリオを書いたこの人はいったいどんな人なのだろう…?
 私は桝田氏が手がけたゲームタイトルを調べ、次々と遊んでみた。
 天外魔境II、メタルマックス、ネクストキング、俺の屍を越えてゆけ、どれも期待を裏切らない面白さを秘めており、私は毎回そのストーリーの壮大さや キャラクター達の個性に感心し、はまり度の高さやシステムの斬新さに驚き、ゲームをやり遂げた。
あとはどれも「ああ面白かった、遊んで良かった」と素直に思えるコストパフォーマンスの高さに感動を覚え、「恐るべし桝田省治、やはりこの人は只者ではない!」と確信した。
 その結果、今や私は桝田省治氏の大ファンになってしまったのである。
 実はゲーム好きが高じて、現在私はゲームのシナリオライターとして日々の生計を立てているのだが、そんな私にとって、桝田氏は心の師であり、神と崇めているお方なのだ。

◆暴れん坊プリンセス
 そして暴れん坊プリンセスである。
 私の桝田ゲーへの信頼度は高く、遊べば絶対に満足できると考えているので、このソフトも発売決定と同時に購入決定の一本であった。
 なによりその開発コンセプトが素晴らしいではないか。
 元気のない女性が遊んで明日もちょっと頑張るかと思ってくれれば十分…。
 それは私の事です! 桝田さん、私のためにゲームを作ってくれてありがとう!
 と思わず暴走してしまったが、真のエピソードを知り、さらに私は暴プリへの興味を深める。
 『自分の娘のためにこのゲームを作った』
 ヘタをすれば単なるクリエイターの自己満足、商業ソフトの私物化とも取れるこのエピソードだが、「この人の娘になりたかった!」と私は本気で桝田氏のお嬢さんをうらやんだ。
 親が子供に愛情を見える形にして渡すことは実はかなり難しい。
 だが桝田氏はこともなげにそれをやって見せてくれたのである。
 残念ながら私が桝田氏の子供になることは不可能だが、そのおこぼれにあずかって暴れん坊プリンセスを遊ぶことはできる。
 桝田氏が作品に込めたであろう愛情を存分に見せてもらおうと思う。
 今回、この企画のおかげで発売日よりも先に、それもマーズ社内で暴プリを体験することができるとはファン冥利に尽きるというものである。

■実録!プレリポート!!

◆午後1時55分  
 とりあえず予定どおり東松戸の駅に到着。
 せっかくの機会なのでギャラリーを2名引き連れて来た。
 一人はプロ少女漫画家の友人M嬢、彼女のストーリーテーリング能力と人物を見抜く目は大変高く、私がもっとも信頼を寄せている友人である。
 そしてもう一人はM嬢のアシスタントをしているA君、かなり腕の良いゲーマーでもあり、ビジュアル系のルックスを活かしてコスプレイヤーとしても活躍している(らしい)。
 駅に着いたら会社に電話するようにと事前のメールで伺っていたのでそのとおりに電話する。
 これまでの自分内の常識から「はい、有限会社マーズです」という声が電話から聞こえてくるものとばかり思っていたのでいきなりの「はい、桝田で〜す」との第一声 に私は軽くパニックを起こして一瞬言葉に詰まる。
 「えええええっと、あの、2時にお約束をしておりましたARIですっ!」となんとか言い切った。
 「もっと落ち着いてゆっくり話してくださいよ」と桝田さんに言われて我に返ったのもつかの間「これからこちらへの道案内しますけど、その前に一つお願いがあります、買い物をして来てください」と言われて更に度肝を抜かれる。
 買い物の内容とは、マク○ナルドでなんでもいいからセットメニューを買ってきて欲しいという、それだけ聞けば別段たいした内容でもなかったのだが、まさ かそんなことを頼まれるとは思っていなかった私は道順のメモをとりながら頭の中は「?」でいっぱい、買い物もそうだが、誰かが迎えに来てくれるんだろうな あ…と都合の良い想像をしていたからである。
 初めての道を三人で歩きながら「これってもしかして何か試されているのでは〜?」と勘繰ってみる。
 「そうかもね」とあっさり言ってのけるM嬢。
 緊張が高まる。

◆午後2時20分  
 買い物をしたのと、ちょっぴり道に迷いそうになったのとで少し遅れてマーズへ到着した。
 そして目の前には私が神と崇めるお方がっ!
 本当はものすごく緊張&感激していたのだが、ミーハーにキャアキャア騒いではあまりにも大人気ないと自制し、極力落ち着いて挨拶を交わす。
 でも、実は内心はキャアキャア物だったんです、すいません…。
 緊張と喜びで頭の中はほとんど真っ白だったのだが、とにかく落ち着いて、今回の目的を思い出す。
 今回の私の使命は暴プリをきっちり遊んで、笑うところはおもいっきり笑い、感心するところは深く感心し、駄目なところはきっちり駄目と言うことである。
 
◆午後2時30分  
 コントローラーを握ってプレイスタート。
 いきなりゲームをスタートさせないで、ついつい他の面白そうなメニューから見てしまうというのが、私のいつものクセである。
 というわけで、暴プリもまずは妙に気になる「定番サービス」というメニューから選んでみた。  「記念写真」に「デバッグモード」
 「記念写真」というと、俺屍での家族の写真サービスを思い出すが、アレだろうか?
 「デバッグモード」にはご丁寧にスタッフロールまで用意されている周到ぶりだが、これは実はEDの入ったメモリーカードが刺さっていたために出現したらしい。
 でも、こういうサービスは本当に嬉しい。
 これぞまさしくユーザーの喜ぶツボをきちんと考えたサービスである。

◆午後2時40分
 いよいよゲームスタートである。
 ルージュ姫の「世界で一番!私が正義!」の掛け声が響く。
 画面にはシオンが登場し、プロローグの真っ最中――、かと思ったら「もう動かせるよ」との桝田さんからのアドバイスが。
 まだプロローグだと思った私(以降シオン)はボーっと突っ立ったまま数十秒動かず、しょっぱなからまぬけさを晒す。
 ズラッと並んだ兵士から話を聞き、最後にジャスミンと会話を交わす。
 藤田淑子声が素晴らしく素敵なジャスミン様と最後に話をし、いよいよゲームが動き出したという印象を受ける。
 で、いきなりの戦闘開始になるわけだが、最初の敵がルージュというのがいかにも桝田ゲーっぽいノリ。
 感動の再会などクソくらえと言わんばかりのぶっ飛んだ展開である。
 暴プリの戦闘に関してはまったくのド素人だったため「こ、これはもしかしてチュートリアルですか?」と桝田さんに尋ねると「いや、デモだね、デモ」とあっさり言われたので、少し肩の力を抜く。

◆午後3時
 話は次へ進み、舞台は過去、主人公達三人の子供時代のデモが始まる。
 見ていて感心するのはポリゴンキャラ達の表情の豊かさである。
 とにかくコロコロと表情がよく変わり、どのキャラもとても生き生きとしている。
 よく見ると、ルージュ姫のご尊顔には鼻にバンソーコー、ほっぺたにはバッテンキズが入っており、これだけでも幼い時分の姫のプチ暴れん坊プリンセスぶりがよくわかる。
 対して自キャラのシオンはおとなしげで気弱なお子様のようだ。
 お芝居ごっこでルージュは勇者、アッシュは魔王、で、肝心のシオンは人質…しかも女装ですか? 完全に姫に遊ばれてます…。
 ポリゴンデモが終わってシオンを操れるようになると、メインキャラは2D絵もテキストウィンドウと同時に表示されるのだが、この2D絵の数がこれまた多 い! 普通はキャラクターによって数パターンぐらいを用意して、喜怒哀楽+αぐらいでまかなってしまうゲームが多い中、これだけ取っても大変に丁寧で行き 届いた作りだと言えると思う。
 そして桝田節炸裂の絶妙の台詞回し!
 沢山の意味が短く無駄の無いテキストの中にギュウギュウと押し込められた、噛めば噛むほど味の出るテキスト、これぞ桝田ゲーの真骨頂である。
 
◆午後3時30分
 子供時代をクリアし、話は現代へと戻る。
 ここの初めての会話で、ジャスミンが実は男であることが発覚!(前情報で知ってはいたものの、やはり実際に声や仕草を見てしまうと……である)
 王に謁見し、怪しい宰相と会話を交わす。
 怪しいというのは、いかにも悪役っぽいからである。
 謁見が終ると、ジャスミンから自分(シオン)の部屋へ案内すると言われるのだが…、当然、案内というのであれば自分は何もしなくても、ジャスミンが勝手 に連れて行ってくれるのだとばかり思っていたら、自分で歩いて探さなければならないらしい。
 ポリゴンで出来たクォータービューの城の中をウロウロと歩くシオン。
 たぶん慣れてくれば狭い城なのだろうが、初めての場所だとものすごく広く感じる。
 勘に任せて、歩いたり、階段を上ったりしたらなんとなく自分の部屋へついてしまった。
 その途中であちこちになぜかデザートメニューがあるのがものすごく気になる。
 私とM嬢は書いてあるメニュー内容もものすごく気になる(いや、実際に食べてみたいと思っただけです)。
 果たして「バジルとミントのムース」は本当においしいのか否かで盛り上がっていると、桝田さんから「ジャスミンの部屋に行けば味の感想がわかるよ」との ありがたきアドバイスをいただいたので、シオンの部屋を早々に後し、途中にあったジャスミンの部屋へGO!
 部屋を探るとお肌のお手入れセット(毛抜き・カミソリ・脱毛クリーム)を発見。
 M嬢が「この人…、努力してるよ!」と思わず感嘆の声をもらす。
 M嬢は努力家が大好きなのである。
 テーブルの上のノートを見ると、そこには食べ物だけでなく、シオンに関しても謎のコメントが! ジャスミンは果たしてどこまで本気なのだろうか…。
 そしておまちかねの姫の部屋へ。
 姫はお召しかえの真っ最中、口紅がうまく塗れないと御機嫌ナナメ。
 そこへジャスミンが的確なアドバイスを投げかける。
 『リンカクを描いてから中を塗る』
 ここで疑いは確証に変わった。
 表向きはルージュにむりやり女装をさせられているということになっているが、コイツは趣味だ、趣味で女装をしているだけだ!
 元々は女王の聖騎士であったというのジャスミンの人となりにますます興味がわく。
 シナリオの途中途中でたまに三択がでるのだが、私のシオンはなぜかことごとくヘタレセリフばかりを選ぶ。
 これは私の中のシオン=ちょっぴりヘタレと認識されたためである。
 そして物語はいよいよ水戸黄門御一行こと、正義の味方チーム結成である。
 「この辺で一度セーブしといたほうがいいよ」と桝田さんからまたまたアドバイスをいただき、セーブ画面を開く。
 メモリーカードにはすでにいくつかセーブデータがあったが、ここで一同はとあるセーブタイトルに釘付けとなる。
 「にせプリンセス現る!?」
 やっぱりこれである! 水戸黄門といえば、ニセ黄門様の話は定番中の定番、まがりなりにも黄門物でこれがなければウソである。
 さすがユーザーの期待を裏切らない桝田ゲー!

◆午後4時30分  正義の味方チームで初めて外へと出かける。
 そして中庭で衝撃の事実が発覚!
 「暴プリ」はてっきり「ぼうぷり」と読むのだとばかり思っていたら、実は「あばぷり」が正しいらしい。
 ずっと「ぼうぷり」だと思ってました…はい(よくよく見れば、公式サイトのアドレスもちゃんとaba-pri.comだった…)。
 初めての町も広くて迷いまくりだが、なんとか警士所へたどり着く。
 ここで出会った一人の少年――、そう、彼こそが今回の影の主役(と勝手に予想)、フィルの登場である!(なぜ影の主役と予想するかというと、桝田ゲーと は切っても切り離せない、高山みなみさんが声をあてているからという実にわかりやすい理由である)
 彼を見るなりM嬢が「Yさんに教えてあげなきゃ!」と言う。
 Yさんとは私達の友人のシナリオライター(女性)で、私は知らなかったのだが「美少年+小生意気+魔法使い+高山みなみ声」がYさんのツボキャラらしい。
 フィル君はモロにストライクゾーン!?
 「でもY先生、PS2持ってませんよ」とA君から的確な突っ込みが入る。
 「いや、持ってなくてもソフトだけ買う、Yさんなら絶対買う」とはM嬢の弁。
 やったね! 暴プリ1本売れました!?
 ここの所長が護衛にと、3人の怪しげな男たちを出してくるのだが、ここでの姫の台詞にM嬢大喜び、私大笑い。
 『ブサイクな男と歩くと私の趣味まで疑われるからまっぴらごめん』
 実はマーズへお邪魔する前に、私とM嬢との間で偶然次のような会話が交わされていたのだ。
 M 「女の子にはそうでもないけど、私は男のスタッフには厳しいよ」  私「厳しいっていうのは?」  M 「外見がカッコよくないと取らない、ビジュアル重視!」  私「おお、危ない発言!」  M 「男は顔、性格に言うと『面構え』なの」  M 「外見を磨かない男はダメ男、それに見目麗しくないと見てて辛いし使ってる自分の価値も下がる」
 この会話だけ見ると、なんだか私とM嬢がヤな女みたいだが、けっしてそんな事はない。
 仕事のできる男は顔にもそれがにじみ出るというのM嬢の持論なのだ。
 で、姫の台詞に大共感を覚えたM嬢は「彼女(ルージュ)は私の心のシスターだ!」と叫ぶ。
 この一件でM嬢は大変に姫が気に入ったようである。

◆午後5時
 この章でのキーキャラになるであろう猫娘のココと会う。
 だがそれよりも全員、次の宝石店でのイベントで大爆笑。
 宝石店にはとある国の王様がお見合い相手にプレゼントを吟味中。
 姫はかるーくあしらわれるが、なんとこのオヤジ(失礼)、ジャスミンに一目ぼれしてしまったらしい、合掌…。
 ココとのイベントで、初の本格戦闘開始。
 戦闘の直前でセーブが取れるのは、シナリオが少し長めなのを考えると大変な親切設計。
 これでちょっと戦闘が苦手な人も安心だし、何か斬新な戦術を試して見たいという人にも嬉しい心遣いである。
 戦闘は手数がかなり多そうなイメージで、練りこめば練りこむほどに色々な戦術が取れそうである。
 戦闘の最中にもターンごとにキャラクターから色々なことを言われるが、これはすべて戦闘のやり方のミニチュートリアルになっており、話の雰囲気を損なわず、スムーズに初めての戦闘システムへと入っていける工夫になっている。
 噂の相殺システムは、まだ自分側の有利な戦略として活かすところまではとてもできなかったが、章が進むにつれ、戦いが難しくなるにつれて、多分これを使いこなすことが今回の戦闘のキモではないかという気がする。
 初の戦闘はココの体力に気を配りつつ、力押しで結構あっさりと勝つことができた。
 シナリオではヘタレにされてしまったシオンも、聖騎士の肩書きを持つだけあって戦闘ではかなり使える。
 そして印籠ならぬ、青竜ライライの登場。
 これは章ごとの見せ場として、必ずやってくれるものと予想。
 戦闘が終わると仲間から採点されるが、今回はの点数は481点、まったく予備知識のない、初めての戦闘としてはまあまあの数値か?

■総評と気になるポイントあれこれ

◆総評・特に良かった点
 本当はもう少しだけゲームを先に進めたのだが、少し中途半端なところで終わったのと、ちょっと洒落にならない文章量になってきたためこの辺で総評にしようと思う。

・ルージュの性格
 彼女は一見性格が悪い。
 だがよく発言を観察し、その奥に隠された本心を知ると、実はとても優しくて健気な女の子であることがわかる。
 彼女は幼なじみの二人の男の子に自分の聖騎士になれと命じる。
 傲慢な命令のようだが本当は違う。
 聖騎士とは暴走した青竜の持ち主である女王を殺すことが許されている唯一の存在なのだ。
 彼女はなぜ、シオンとアッシュの二人を聖騎士に任命したのか。
 それは二人にならば殺されてもかまわない――、殺されてもかまわないと思えるほど好きな相手だから聖騎士になれと命じることができたのである。
 ブサイクな男とは一緒に歩きたくない。
 裏を返せばこれは、一緒にいることを許している、シオン、アッシュ、そしてジャスミンの三人は、彼女の美的感覚で見れば美男子(美女?)であると暗に彼らの美貌を誉めているのである。
 要するにあのブサイク男発言は、
 「わたしのシオンは男前よッ」
 実はルージュはそう堂々と発言しているのと同じなのである。

・テキストの妙
 これはもう桝田ゲーのお家芸ともいえるのだが、暴プリでもそれはもちろん健在。
 短いセンテンスに込められた大きな意味、言葉遊びの巧みさ、台詞のテンポの良さ、そして妖しくて危ない台詞もてんこもりで大満足である。

◆悪かった点
・ロード時間が長い
 城の部屋の扉をくぐるだけでロードしに行くのはいただけない。
 おまけにロード時間も長い。
 どうせならこれを逆手にとって、「しばらくお待ちください」とか「ただいま放送試験中」とかの小粋なアイキャッチでも入れて欲しかったところ。

・セーブ・ロード等のインターフェースがわかりにくい
 適当にボタンを押したら画面が出たのだが、どのボタンだったか今では覚えていない。
 基本的にはマニュアルを見なくても、どの場でどのボタンを使ってセーブ・ロードすればいいかがわかるというのが理想だと思う。

◆先が気になるポイント
・ディアナ女王ってどんな人?
 あのルージュ姫の母君にして、聡明だが人を食ったようなジャスミンを聖騎士にしていたというディアナ女王。
 いったいどういうお方なのか興味深々。

・アッシュはどこへ…?
 もう一人の聖騎士であるアッシュは今? 自分的には敵として出現と予想。

・ライライ
 これまた一癖も二癖もありそうな青竜のライライ。
 今後ルージュやディアナとどのようなイベントがあるのかが楽しみなところ。

・ヘンリー王の片思い
 ジャスミンに恋をしてしまった(であろう)ヘンリー王の恋の行方やいかに?

・奥義は3回まで
 聖騎士は奥義を3回使うと命を落としてしまうのだという。
 きっとシオン(またはアッシュかも)は3回目の奥義を使うことを迫られる瞬間が来ると予想。
 果たしてその時、彼は…?

・ルージュの秘密
 遊んでいてふと気がついたルージュ姫の幼少期と現在の明らかな見た目の違い。
(背の高さとかではない)
 桝田さんから「実は今のルージュは…」とちょっとだけネタバレを伺ったのだが、その辺りのシナリオが絡んだイベントに期待。(ヒント:色)

・暴れん坊プリンセス
 たぶんEDだと思うが、作詞:桝田省治、歌:三石琴乃というだけで期待してしまう。
 もちろんどんな変…じゃなくて、イカす歌詞なのかという点がである。

■あとがき

◆戦い終わって日が暮れて…
 考えてみたら、4時間集中してゲームを遊ぶというのは久しぶりである。
 フリーランスというのは、自由になる時間は自分で作らないと永遠にやってこない。
 ひっくり返せばいつでも自由ともいえるのだが、仕事があればなんでもほいほい引き受けてしまうため、会社員時代よりも今の方がよほど忙しい。
 だから遊ぶゲームも大作RPGではなく、プレイ時間が短くてすむ格闘やパズルなどがすっかり中心になってしまった。
 でも、暴れん坊プリンセスは時間を作って毎日必ず遊ぼうと思う。
 明日の私の元気の元になるように。

◆お疲れさまでした…
 桝田省治様、22日はありがとうございました。
 お会いできたこと、本当に心から嬉しかったのです。
 もっと色々なお話をしてみたかったという欲もありましたが、今回はモニターに徹しました。
 またこのような機会を作っていただければ幸いです。
 付き合ってくれたM嬢、A君、ありがとう。
 ギャラリーがいてくれたおかげで無理なく盛り上がることができました。
 年末カラオケに行くなら絶対にHyperJoyで頼みます! なぜなら「花」が歌えるからでーす! ナンバーは38857! 花ぁ〜花ぁ〜どんな花ぁ〜♪




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